ハノイからドンホイまでの夜行列車に乗った。切符は前日の夕方にハノイ駅で購入。寝台を買う予定が満席だったのでソフトシートを予約。ハノイ->ドンホイ202,000ドン也(約12.5ドル)
23:00発、サイゴン(ホーチミン)行き。一時間以上前に列車はホームに入線する。ホームの入口でおばちゃんに切符を見せホームへ。チケットに何両目の何番の席と書いてあるのでその車両へ。入口に車掌がいるので再び切符を見せる。ついでに何時にドンホイに着くか英語で聞いてみたが車掌は英語を解さないらしくいいから乗れと促された。ガイドブックに8:00前に到着と書いてあったからまあ良いかと中へ。
客室の中はエアコンが効いていて心地よい。クッションの効いた緑色のシートで背もたれが後ろに倒れるようになっている。思っていたよりもぜんぜんマトモだ。おいらみたいな頑丈な人間には十分すぎる。座席のレイアウトは一風変わっていて車両中心に向けて全ての座席が向けられている。つまり中央で乗客がお見合いする事になるわけだ。
私が座席に着いた頃はガラガラだったが時間と共に人が増えてきて上方の棚に荷物を載せたり、席は何処だと探す人なんかで騒がしくなる。定刻どおりに電車が発車した時は満席になっていた。
走り始めると車掌が切符を回収に来る。言われたとおりにすると代わりに車両番号と席番号を書いた名刺大の紙を渡される。どうやら切符をこうやって管理しているようだ。キセルは出来ないけれど一両に一人車掌がいるようだから人件費がかかって仕方ないだろう。バスと比べて高いのはこれが原因か!?私はこのシステムが初めてで新鮮に感じたが後日、人から聞いた話によると共産圏によくある制度らしい。
切符回収後に毛布と水の入った小さなペットボトルを配られる。そしていつの間にか意識が消えた。沿線に街灯の無い真っ暗な平野をガタンゴトンと列車は眠らず南へ走る。
目が覚めると車掌がカップラーメンを配っている。すぐに体が動かない、するととなりのおっちゃんが私の分を取ってくれ前の網の中に入れてくれた。さんきゅー、おっちゃん。さて起きようと掛けていた毛布を畳んで尻に敷く。辺りを見渡すとまだ寝ている人が多いが一部の人がカップ麺に湯を入れすすっている。何処でお湯が入れられるんだ!?と他の乗客を観察。するとカップラーメンを持って客室の外へ出た人がお湯を入れて戻ってきた。なるほど連結部の方にあるのだなと客室の外へ出る。連結部にはトイレと洗面台、そして給湯器が置いてある。まず顔を洗い給湯器で湯を入れる。
ベトナム語でしか説明が書いていなかったらどうしようとドキドキしたが英語で湯を入れて三分と書いてあったので一安心。付属のはしで麺を食い、余った汁をどうするかと思案していたら車掌が寄越せと促すので捨ててもらった。良い奴だ。
7:00を過ぎてもまだ半分以上の乗客が眠っている。そんな朝のけだるい空気と同調してだらだらと車掌がカードと交換に切符を返してくれる。到着が近いようだ。列車は草原や低い山の中を走る。そして町へ入り停車する。車掌が外を指差す。礼を言いホームでこれから南へ向かおうとする人の間を抜けて下車。こうやって私の短い鉄道の旅は終わった。
旅行会社の主催するオープンツアーバスで移動するより値段は張るけれど快適。日本に無い切符の管理システム、椅子の配置など見所(?)がある。そして何ともいえぬ鉄道独特のレールの継ぎ目を走る時のガタンゴトンという音が好きな人にはたまらんでしょう。金銭的に余裕があれば是非どうぞ。