山行記録    平成18年

安達太良

2月10日の夜行バスにてスキーで賑わってる安達太良高原へ。
たまプラでバスに乗せてもらい原宿まで。びっくりするほどの人数の若者がスノボー持ち、何十台
ものバスが待機。自分の乗るバスを教えてもらい乗り込む前にトイレへ、そこも長蛇の列でもう
すぐ番が回ってくると思った瞬間、電話が鳴りバスに乗り込むよう案内の電話に済まさず乗る
ことに。結局出発はPM11時30分をまわっていた。5時30分に安達太良高原着の予定にどう走っ
たらそんなに時間がかかるのだろう?疑問に思ってたが早々着かれても真っ暗闇歩こうにも雪で
右も左もわからないどうしようと不安に思った。久々の夜行バスに寝れるだろうかこれも不安で
何度も寝る体勢を変えたがそうそう寝れるものではない。3回のトイレ休憩もあるし、寝不足の
まま予定どうり朝真っ暗な5時30分に到着、せまいロビーのような所に若者多数、私たちのスタ
イルはどうも浮いてる。どうやって明るくなるのを待とうか?トイレから戻るとEのさんが大広間、
使っていいって!トイレのときに若者が入り込む部屋があり覗いたらみんなくつろいでいて大広間
の文字が、ここなら居られるかもと思い戻ったらホテルの方がにっこり、急ぎその部屋へ。
若者達は大きな荷物の横でほとんどの人が寝ようとしてる、寝息が聞こえる人もいるので狭い私
たちのスペースに海老のようになって寝た。
なんだか眠くてくろがね小屋経由で頂上の予定をゴンドラが動いてからでいいよ、ゴンドラにしよう
と爆睡。でもパタパタと若者達がスノボーの用意をしだしやっぱり山に来たんだからゴンドラは使わ
ない、歩こうと急に思いさー行こう!
8時にホテルを出て歩きだすと確か登山道入り口だった場所を鹿よけのようなネットで入れなくなって
いてへんだなあ、踏み跡もないしどうしようかと思ってたらやったー!リュックを背負った男性2名。
登山道がないと言ったら踏み跡のない木の間をくぐり登山道の文字のある場所へ案内?してくれた。
一応まじめなのでどこでも歩こうとはしない私にアバウトな水戸から来たこの二人にしばらく付いて
歩いた。気がつくのは遅かったがこの人達の前に60代と思われる夫婦がいたきりで途中この夫婦を
抜いた後は水戸の二人がフカフカの雪にトレースをつくってくれた。秋には歩きにくい登山道も雪道
は急ではあるが歩きやすいものだと思った。林道は雪で埋もれて踏み後は全くない。途中林道を歩
いてみたらひざまで雪に埋もれ歩くにはかなり体力を使いそうなので登山道へと戻る。かんじきを
持っていったのでEのさんにつけてもらい私はラッセル覚悟のツボ足。
秋に2年連続で歩いたくろがね小屋に通じる道は幅が広く林道歩きは散歩道のようだったのに雪は
その姿を一転させた。ふかふかの雪はもれなくずぼずぼヌカルミを歩くような余計な力を使わせ小屋
近くの名水の場所は雪崩?とも思える傾斜をずぼずぼ落ちそうになりながら手をつくと腕もずぼっと雪
の中へ、体勢直すのに何度か足と手がずぼっ。怖がりな人はここは渡れないと思う場所が数箇所。
後のEのさんをチラチラ気にはするけど危険と戦ってる(足場を確保してる)私は冷静に雪を見ていた
かな?ときどきストックがずぼっと手首まで埋もれることがありたぶん積雪は2メートルくらいかなとも
思いながら。
雪崩の可能性はないなと、一応見て歩いてた。何しろ雪が多いだけ、風が強いだけとEのさんを誘って
来たんだから冷静さは保たなければとも思った。そのせいかおしゃべりはほとんどなくまじめにルート
取りながら前に進むことだけ考えていた。101匹わんちゃん状態で前に歩いて行った人の踏み跡は
一瞬で消えてく。さっきすれ違ったスキーヤーの板の跡も全くなくなり、?????

なんとか(余裕はあったよ)くろがね小屋が見える場所までたどり着き「小屋だよー」とすぐそこにあるか
のように見える小屋までがこんなんだったっけ?長くて遠くて寒くて・・・。凍ってる箇所が出てきて、
ソーッと、やっぱり一気に下りようなんてやってるうちに小屋着。秋には「掃除中につき立ち入り禁止」
の貼り紙がしてあったけど今回は「休憩160円」の貼り紙、入っていいのね?こんにちはーと中へ入り
元気な声と暖かいストーブでほっとし、おしゃべりな小屋番に根がはえそうにになりこのまま来た道を
戻ろうとうことになりじゃあビールと買うことにしのどを潤す。おしゃべりの中で小屋番も小屋が見えて
からが長いと同じ事を言ってるのがおかしかった。細い眉毛とずうずう弁、迷彩柄の上下と個性的な
スタイル。「今日は60人も泊まるんだー、どこさそんなに寝るベー、あんたたちも泊まってきなー」
うれしそうにカレーの仕込みをしながらおしゃべり。「手伝ってケー」
手伝いたいがバスの時間が気になる。小屋番が安達太良ではこの天気はいいほうだよーとの言葉に
ほとんど一緒に歩いてきた60代半ばの夫婦が頂上目指し動き出し、あんたら道知ってんだろ、付いて
ってとなんだかあっさり上へ行くことになり慌ててアイゼンつける。風が強いのは有名、そんなことでは
動じないがホワイトアウトで行く先を確認しながら慎重に前へ進む。やはり60代夫婦とラッセルを交代
で前へ。ラッセル!ラッセル!楽しいがかなり体力を消耗する。自然と息が荒くなるが進むのみ、目が
チカチカする。地上との境も分からないほど見える限り真っ白の世界。でも楽しくてしょうがない。ルート
をはずすと脚の付け根まで雪の中へ。這い上がるのにもかなりの体力が必要、でも楽しい。
私は体力使うのは全然構わないが他の3名に体力消耗させて動けなくなるのが一番怖いのでルート
は最短で行けるようしっかり目を見開き前を歩くのみ、使命感のようなものも芽生える。ポリシー、山は
楽しい、決して危険なところではない。各々の努力と情熱に決して背中は向けないの信念のもとに裏切
らないよう淡々と前へ進むのみ。サスペンスの主人公を気取ったりして、とにかく私の心はドキドキだけど
そう見せないようがんばった。自分で自分を褒めてあげようなんて思ったり、最悪な状況の中でバスに
乗って帰るんだ、変に現実に戻り、無事に帰るんだー!ちょっと大げさかな?とも思ったが本当に真っ白
な世界。ひゃ−おもしろい〜なんて声には出せません、不謹慎なような気が自然とするホワイトアウト。
秋にはバスツアー、40名がぞろぞろ次から次へと一体何人で切れるの?という御用松のトンネルも足の
下らしい。スキーのコースに入るとズボッと入るのでこっちに来ないでーと後に声かけ正規のルートを
探しながらラッセル。赤いリボンだけが頼もしい道案内、ゴーストがときどき待ってるところがあった。
おもしろい姿にカメラを忘れたことを後悔しながら、Eのさんにこれ撮りたいんだけどーと強制的に使い捨て
カメラで撮ってもらう。もう埋もれないだろうとスキップ(心の中では)するがやはり埋もれてしまう。
なんだかわざとやりたくなる。落とし穴を見つけては入って遊んじゃうような。秋にはつまらない掘れた
道が雪が積もるとこんなに楽しい道にかわるんだ?道というかルート探しながらのアドベンチャーな山に
変わるのね。この真っ白な世界一人占めして悪いねーなんて思ったり。あっ後に3名がいたんだ。失礼。
そういえばくろがね小屋出てすぐに少し後に単独のおじさんがいたけど見えなかった。遭難の話は聞いて
ないので無事下山したんだろうけど。
やっとこさゴンドラが目の前に見えてきてからが大変。ズボズボと体が埋もれながらおーいと言いたい
心境。スノボーの若者がわんさかいるのにそこまでが遠すぎてまさかラッセルラッセルしてるには笑える
ほどの近さ。本当は心静かにスーっとゴンドラまで行きたかったがラッセル・・・・。後の60代半ばの夫婦
足跡がたくさんあって難儀したよう。トホホホ・・・・・。
下りてすぐに遭難のメールがありどこで?そこで・・・・。エッ?確かに誰とも会わなかった。本来なら会わ
なければいけないグループだったよう。
なんて私ってすごいんだろうとすごく鼻高々になっていた。大好きな赤いリボンが道案内してくれたのよ。
赤さえ追っていけばオリエンテーリングのようにちゃーんとゴールできちゃうすごいねー。
自慢のようになっちゃんと中嶋さんにこの話をしたらやたらとうけてラッセルラッセル、猫ひろしになって
しまった。私の動きのほうが先だったのにと思いながら。怖いと言われおとなしくしていた。
普通にがんばっただけなんだけど、私の分析はベテランほど過信がある。遭難したグループはあさって
のほうへ移動していた。頂上方面へは来ていないのに行ったと言ってる。グルグルわなの中へ入って
しまったんだろう。思い込み、ベテランゆえの思い直しはしなかったんだろう。これでいいんだろうか?
私はよく思いながら歩いてる、同行者には言えない内緒のドキドキ、あっていたらほーっとして何食わぬ
顔で進むけどね。こういうのもおもしろいんだよんんね。
本当は安達太良なんてつまらないと思いながら来たのであまりのドラマにうれしくて・・・・。
ゴンドラを下る人はいないスキーの時期になんてかっこいいんだろう。自意識過剰だけど、人と同じは
つまらないと常々思ってるので良かったー。正直よかった、いろんな意味で。