2002年8月9日
夜中、寒くて何度か目を覚ます。夏だから水辺に寝ていても必要ないだろうと思って寝袋を使わなかったのが原因だろう。夏なのに・・・恐るべしマイナスイオンパワー。
朝になり目を覚まし荷物を片付け、駅のコインロッカーに荷物を預ける。今日も一日が始まった。まずは杖を引き取りに行く。予定よりも20分程早く着いたが幸運な事に寺の人も同じ時間に出勤(?)していた。すぐに杖を受け取り12番へ向かう。今日は幸先の良いスタートだな〜とこの時は思っていた。しかし、この日も色々と・・・
12番,13番と順調に周っていたのだがまた、落し物をしたことに気付く。着替え用のTシャツを落とした。Tシャツはそこそこ着込んだものだったので、なくなっても特に痛くはないのだが今回の物忘れの酷さにちょっくらショックを受ける。それでも「巡礼なんて年寄り臭い事してるから物忘れが激しいんだよ。」と自分を強引に納得させる。
14番,15番,16番.17番と順番は忘れずにお参りして行く。17番での出来事。手を伸ばせば届く所に蝉が鳴いていたので手を伸ばしてみる。見事に捕獲成功!蝉取りなんてしたの何年ぶりだろうか。しかも素手で(笑) 柄にもなく感傷に浸る。ふと現実に戻り蝉を放つ。大人になってやらなくなった事が増えたものだ。
18番,19番と今まで通り順打ちしていく。18番の休憩所にはお茶と梅干と飴が置いてある。19番では全員が赤いちゃんちゃんこに袖を通したであろう御姉様方と始めて出会う。この日、この方々と何度も会うことになるとはこの時全く想像できなかった。。。
20番で先程の御姉様方の影響が直撃した。総勢13名全員が納経所に掛け軸を持っていったので私が納経帳一冊書いてもらうのに20分程待つ羽目になった!!少しでも早く先に行きたいのにたまらないよなー。
注・・・納経所では納経帳(冊子)か掛け軸に書き込み朱印を押してもらうのだが掛け軸だと一度掛け軸を広げて再び丸めるという作業があるので納経帳よりも時間がかかる。それが13人分(!?)もあるのです・・・
21番で再び御姉様方と遭遇(!?)する。ここでは納経所の人が気を利かせてくれて納経帳一人分先に処理してよいか御姉様方の責任者に確認してくれた!あちらも悪いと思ったのかお先にどうぞという事になりここではあまり待たずに済んだ。感謝。
22番の仁王様、愛嬌があっておもしろい!こんな仁王様初めて見た。もしこの仁王さんが東大寺南大門にあったら・・・想像するだけで笑える。もしそうだったら世界遺産に認定されたかな???
22番から23番に向かう道は複数ある。私は徒歩巡礼用の道を選択した。徒歩巡礼用だけあり道が狭い。ずんずん登っていくと道は舗装路から木々の間を通る山道になる。場所によっては石がゴロゴロしていて自転車を押して登れない。そのため持ち上げて登る。ここでは自転車は単なる荷物と化した。さすが徒歩巡礼路。自転車向きではないらしい(笑) えっちらおっちら登っていき森を抜け巡礼路は畑に出る。畑を抜けて右を見るとそこは23番音楽寺だった。
23番音楽寺。珍しい名前である。その名前にあやかろうと歌手がよくお参りに来るそうだ。確かに観音堂の脇にはいかにも売れていなそうな(失礼!)歌手のポスターがたくさん貼ってある。私が行った時は他に参拝者がいなかったのだがいつもは賑やからしい。納経所の人がそう言っていた。それを裏付けるように寺の近くには飯屋、土産物屋などが立ち並んでいる。真夏に巡礼する人はやはり少ないらしい。
23番から24番へ向かう。苦労して登ったおかげで心地よい下り坂が続く。自転車に乗っていて一番楽なのは下りだ。登りは徒歩の方が有利だと思うが下りでは登りの分を帳消しにする。一番下まで下り近くのコンビニで食事を済ませる。近くに座っていた女子高生がいつのまにかいなくなったのは長身でやせっぽっちな白装束の男のせいであろうか???
24番,25番,26番,27番と順に参拝する。27番で延命水という湧き水を飲んだ。冷たくておいしい。この水を飲むと寿命が33ヶ月延びると言われている。そういう話は全く信じない方だがなぜか参拝を終わって寺を出るときには腹の中がたっぷんたっぷん鳴っていた。
注・・・徒歩/自転車で効率よくまわりたい場合は25->29->28->27->26と周るのが一般的らしい。
28番橋立堂。馬頭観音をご本尊として奉っているのは秩父霊場ではここだけである。ここには鍾乳洞もあり観光客が多い。せっかく来たのだからと鍾乳洞に入る。涼しくて心地よい。なかなか良いなと思っていたのだが私の前と後ろにそれぞれカップルがいる事に気付き、ふと辛くなった。。。
29番で再び御姉様方と会う。御姉様方に同行しているおじさまに早く納経所に行かないと〜と脅かされ(笑)すぐに納経所に行き朱印を押してもらった。どうやら御姉様方も次に30番に向かうらしい。向こうは車だが先に着くように頑張らねば!
29番から30番までは大体8km程度の距離がある。長い。灼熱の太陽と脇を走る車の熱気にやられながらも進んで行く。頑張ってみたもののやはり車にはかなうわけもなく30番まであと2km程、国道140号線に別れを告げる曲がり角で御姉様方に抜かれてしまった。少しでも付いて行こうとがんばったのがまずかった。。。なんと御姉様方道をお間違えになったじゃありませんか!運転していたおじ様は秩父出身で何回も周った事があるって言ってたのに〜〜〜。(涙) これで20分程の時間とかなりの体力を消耗。できれば31番まで行きたいと思っていたがその思いは消え去った。。。
30番に御姉様方に遅れて着く事少々。観音堂で御姉様方にあの坂道をよくこんなに早く来たわね〜、若いっていいわね〜と大歓迎を受ける。御姉様方が集合写真を撮るとおっしゃるので脇に避けようと思ったのだが入っていきなさいよ〜〜と言われ勢いで写ってみた。やがて嵐は去り納経所で朱印を押してもらう。そして秩父の街へ全身に虚脱感を覚えつつ自転車で戻ったのであった。
この日も温泉に行き、スーパーで朝飯買って昨日と同じ所で寝る。明日でこの巡礼の旅も終わりだ。がんばって行こう!!